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唯識(ゆいしき)とは

唯識(ゆいしき)ってなに?

唯識とは、仏教においてかなり古い時代の思想です。
唯識の定義は「唯(ただ)識(しき)のみ」という意味で、「この世は全て心しかない」としています。

つまり、この世界は自分の心が生み出した「幻想」「まやかし」であると説いています。
唯識は、東洋の心理学だと言われています。本来、仏教とは宗教ではなく心理学だと捉えることもできます。
古代インドでは、仏教は「科学」であり「心理学」であり、最先端の技術・思想でした。

唯識の歴史

1500~1600年前(日本では弥生時代~古墳時代)、インドに起こった大乗仏教の第二期の思想です。インドの仏教学者「無着(むじゃく)」と「世親(せしん)」兄弟によって説かれた仏教古典思想です。

その後、7世紀に玄奘三蔵(三蔵法師)がインドから中国へ伝え、日本へは奈良時代に伝来し、今に至ります。日本でこの思想を伝え続けている法相宗本山は、奈良市の「興福寺と薬師寺」です。

奈良市 興福寺(今年300年ぶりにその姿を再現した 興福寺中金堂 )

唯識の思想

存在するものは唯(ただ)心(こころ)しかない。

心には表層部分と深層部分があります。表層を変えれば深層に影響が出てきて、その人の本質が無意識に変化して思考や行動まで変わります。言動が自然に変わってくると、それまでの自分とは違う世界観になり運命まで変化してきます。

唯識は、表層を意識的に変えて、無意識的に深層(阿頼耶識)が変わることを試みる実践の教えです。

この思想の目的は「この世の真理を伝える」こと。それにより私たちは思い違いの中で生活し、勘違いで苦しんでいるのだと知ることができ、唯識は人生の苦しみを軽減させ、そのための方法、ツール(技術)となります。

いろいろな苦しみ・悩みは深層心(阿頼耶識)を浄化することにより軽減されていくという教義のもと、自身の阿頼耶識をキレイすっきり爽やかにして人生を輝かしいものにしていこうという実践ツールです。


唯識の現在

唯識思想は現代思想がやっと追いついてきているという状況で、まだまだ難解な部分が多くとても難しい教義です。本来、お寺で修行して学ぶ教義ではありますが、人が生きていく上での智慧に成りうるため、今ではいろいろなセミナーで講義されたり、唯識思想を取り入れた実践プログラムなども広められています。


当サイトでの唯識のスタイル

当サイトは管理人が仏教家系である所以で唯識を学んでいるため、その難しい教義をより分かりやすくお伝えできればと思い、皆様の人生が楽しく輝くものになるためのお手伝いができればと考えています。

当サイトの記事を読んで頂き、ご自身の毎日の生活に取り入れ実践して頂きたいと思います。

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